「介護報酬ファクタリングとはどんな仕組みか教えてほしい。」
「介護報酬ファクタリングを利用するメリットを教えてください。」
「介護報酬ファクタリングを利用する際の注意点を教えて欲しいです。」
このような悩みを介護報酬をもう少し早く現金化できたらと思っている方は少なからず抱えていることでしょう。
もちろん介護報酬ファクタリングの利用をおすすめしたいのですが、仕組みを十分に理解する必要もありますし、注意点も踏まえた上で介護報酬ファクタリングの利用をしていただきたいと考えました。
そこでこの記事では次のようなことを解説していきます。
- 介護報酬ファクタリングとは何なのか
- 介護報酬ファクタリングの仕組み
- 介護報酬ファクタリングを利用するメリット
- 介護報酬ファクタリングを利用する際の注意点及びデメリット
最後まで読んでいただけたら、きっと介護報酬ファクタリングサービスをうまく活用できるようになれるでしょう。
介護報酬ファクタリングとは
介護報酬ファクタリングとは、介護報酬債権を利用した資金調達方法です。
国保連から支払われる介護給付金を、介護報酬ファクタリングを提供している会社から事前に受け取るものになります。
介護報酬ファクタリングを利用することによって、通常2ヶ月以上かかる国保連から支払われる介護給付金を、早く受け取ることができるのでとても便利なサービスとなっています。
介護報酬ファクタリングの仕組み
ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。
介護報酬ファクタリングは3社間で行うことが一般的です。3社間での契約ですので、介護報酬ファクタリングを利用したい介護サービス事業者は、介護報酬ファクタリングを提供しているファクタリング会社に介護報酬ファクタリングを利用したいということを伝えなければなりません。
そして、介護報酬債権をファクタリング会社に譲渡し、その旨を、国保連に伝えることが必要となります。介護報酬債権譲渡通知後に、ファクタリング会社は介護サービス事業者と介護報酬ファクタリングの契約を締結します。
その後は、通常の介護報酬を請求する流れと同じです。介護サービス事業者は、国保連に、介護給付費請求書と介護給付費明細書を送付します。それから、国保連は精査を行い、介護サービス事業者に審査結果通知書の送付を行い、ファクタリング業者に本来必要な額面を支払います。
介護給付金を受けたファクタリング業者は、手数料を差し引いた残りの金額を介護サービス事業者に支払います。介護報酬ファクタリングの一連の流れはこのようになります。通常契約時では全ての精査に通るとは限らないため、ファクタリング会社は全額の支払いに対応してくれず、8割ぐらいの額の支払いになるところが注意点です。
介護報酬ファクタリングのメリット
介護報酬ファクタリングのメリットは少なくとも6個はあります。
- 審査が非常に甘い
- 経営状況が改善される
- 連帯保証人や担保が不要で利用できる
- 早く医療報酬が受け取れる
- カードローンよりも手数料が安い
- 導入初月は2ヶ月分入金
銀行融資を利用するよりずっと利用しやすいですし、手数料も格安なので利用しない手はないと考える人もいるぐらいのメリットだと考えます。
審査が非常に甘い
銀行融資の場合は、おそらく難しい状況だと考えます。
経営状況が悪い場合は、銀行も融資をしないでしょう。
しかし介護報酬ファクタリングは、経営状況が悪くても利用できる可能性が非常に高いです。
相手が国保連なので、ファクタリング会社も安心して取引ができるのでしょうね。
経営状況に関係なく資金調達ができる点は、介護報酬ファクタリングの大きなメリットなのではないでしょうか。
経営状況が改善される
介護報酬債権を前倒しで現金化するため、負債の支払いにあてることが出来ます
負債の支払いを早く済ませることによって、健全な経営が望める可能性が高くなるでしょう。
また、キャッシュフローも改善されますので、介護報酬ファクタリングの利用はおすすめできます。
連帯保証人や担保が不要で利用できる
通常、融資を受けたい場合、連帯保証人や担保を求められますよね。しかし、介護報酬ファクタリングは融資ではありません。資金調達方法が異なり、連帯保証人や担保は不要なことで知られています。
介護報酬ファクタリングの利用で、連帯保証人や担保を求められた場合は悪徳業者を疑いましょう。とくに担保の場合は注意が必要です。担保を差し出した場合は抵当権をつけられ担保ごと奪い取られてしまう可能性があります。
介護報酬ファクタリングの利用に関わらずファクタリング利用で、連帯保証人や担保を求められることはありませんので、ご安心ください。
早く医療報酬が受け取れる
通常よりも約1ヶ月半早く介護報酬を受け取れるところは介護報酬ファクタリングのメリットですよね。
通常、現金化されるまで3ヶ月近く待たなければなりません。しかし、介護報酬ファクタリングを利用すれば、即日現金化も可能となるファクタリング会社も実際あります。急に大きな支出が発生したときなどは良いですよね。
カードローンよりも手数料が安い
介護報酬ファクタリングの手数料相場ですが、0.25%~となっています。かなり安いですよね。
相手が国保連なので回収に対する信頼性が高い、踏み倒しがないということでかなり格安の手数料になっています。
導入初月は2ヶ月分入金
介護報酬ファクタリングを4月に利用した場合、3月分の介護報酬が申込みしてから1週間前後で入金され、2月分が4月25日に入金されるスケジュールになります。つまり最初に介護報酬ファクタリングを導入した月は、2ヶ月分入金されるということになります。資金繰りが苦しい時にはおすすめのサービスです。
介護報酬ファクタリングの注意点
介護報酬ファクタリングはメリットも多く利用したい人も多いでしょう。しかし注意点をよく考えて利用して欲しいです。
普通の企業でもそうですが、ファクタリングの利用は計画的に行わなければいつか経営破綻してしまいますのでご注意ください。
本来の報酬額より少ないうけとりになる
受け取れる報酬額が、本来受け取れる額よりも少なくなることは考えざるを得ないでしょう。
手数料が格安なのはわかりますが、手数料がかかるのは事実です。
他にもさまざまなものに諸費用というものがかかってきます。
- 債権譲渡登記に関しての契約時の内容証明
- 書留郵便代
- 振込手数料
- 印紙代
など、こういったものになります。
銀行融資を受ける際も色々な諸費用がかかりますが、ファクタリングを受ける際も諸費用はかかりますのでご注意ください。
便利すぎて利用しすぎてしまう
一度介護報酬ファクタリングを利用すると、次の入金があるまでかなり時間が空いてしまうことになります。そしてかなり便利なものでメリットが多いため、利用しすぎてしまう可能性があります。そうなると永遠に経営は良くならないでしょう。
ですから、どうしても必要な時以外は介護報酬ファクタリングは利用しないようにしましょう。
まさかの審査落ち
介護報酬ファクタリングでも社会保険料などの税金を滞納している場合には審査に落ちることもあります。社会保険料を1回滞納したくらいでは差し押さえにはなりませんが、何ヶ月も滞納していると差し押さえになるリスクは高いです。介護報酬債権が差し押さえられてしまうと、ファクタリング業者は資金を回収できなくなってしまうので審査落ちするでしょう。
100%審査を通過できるわけではないということですね。
大きな金額の調達には向いていない
調達できる資金に限界があることもデメリットです。必然的に介護報酬債権の金額が上限額になりますよね。一般的には、1ヶ月分の介護報酬債権の金額はそこまで大きくないでしょう。ですから、多額の資金を調達したい場合には、介護報酬ファクタリングは適さないかもしれません。
また、介護報酬ファクタリングでは介護報酬債権のうち前払いの対象になる金額の割合を乗じて前払い分の金額(80%)を計算することが多いです。たとえば1500万円の介護報酬債権だとすると、調達できる金額は1250万円になります。残りの250万円は、国保連から1500万受け取れたら手数料を引いて支払われます。つまり、前払いを受けることができる金額は、2割分も少なくなってしまいますよね。
大きな金額を調達するのにはやはり向いていないと考えさせられるところですね。
介護報酬ファクタリングの利用検討しよう
この記事では、介護報酬ファクタリングについて解説しました。
介護報酬ファクタリングは、とても便利なシステムで、資金繰りを改善するのにはもってこいのサービスでしたね。
一般的に手数料が高いイメージがあるであろうファクタリング。
しかし、介護報酬ファクタリングは、手数料も格安でしたね。
他にもさまざまなメリットがあり、利用したくなるようなサービスなのはまちがいないです。
もちろんそんな便利なサービスである介護報酬ファクタリングにも利用する際の注意点もないとは言えませんでしたね。しかし、仕組みやデメリット、メリットを十分ご自身や周りの方と相談して理解した上での計画的な利用であれば、かなり良い資金調達方法になるのではないでしょうか。気軽に利用できるような側面もありますが、慎重に考えた上での判断をおすすめします。
カードローンでもお金絡みのことは特にそうですが、計画的に利用しなければいつか破綻するのは同じですね!皆さん個人が普通にしていることを介護報酬ファクタリングでも行えばいいだけのことです。難しいことではないでしょう。
ぜひこの記事を参考に、介護報酬ファクタリングについて理解して介護報酬ファクタリングの利用検討をしてもらえたら幸いです。